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オルカンとかS&P500ってよく聞くけど何?

相続についてのブログが3回続きましたので、今回は「オルカンやS&500」について説明をします。


1)オルカンとは


オルカンとはオール・カントリーの略称(通称)で、世界中の株式に広く投資をしている投資信託(インデックスファンド)の名前となっています。


もう少し詳しく説明すると、MSCI ACWI(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)に準拠しているインデックスファンドで、先進国23か国、新興国24か国の上場企業約3,000銘柄に投資をしています。


ただし、その構成銘柄をみると、時価総額(株価×発行株数 ≒ 会社の規模)の大きい順に構成比率が並んでいて、

①マイクロソフト(4.12%)

②アップル(3.49%)

③エヌビディア(3.09%)

④アマゾン(2.32%)

⑤メタ(1.49%)

⑥アルファベットA(1.24%)

⑦アルファベットC(1.09%)

⑧イーライリー(0.87%)

⑨TSMC(0.83%)

⑩ブロードコム(0.82%)・・・・・となっています。


つまり世界中約3,000銘柄に広く分散投資しているといっても、その構成比率から米国トップ企業が多くを占めています。(2024年3月)


オルカンの正式な投資信託名は、三菱UFJアセット「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」といい、信託報酬が低く(年率0.05775%)、最も人気のある投資信託です。


ただ市中銀行などによっては、NISAで選択できる投資信託としてこの銘柄を扱ってないところもありますが、「全世界株式インデックス・ファンド」のような名前のものならほぼ同じ内容のはずです。


投資評論家には、「新NISAで積み立てるならこれ1本で良い」と言っている人もいます。


2) S&P500とは


S&P500とは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスLLCが公表している株価指数です。米国証券取引所に上場している約500銘柄を時価総額で加重平均し指数化したものです。


簡単に言うと米国の株価全体(約80%に相当)を指数化したものです。


その構成銘柄は、

①マイクロソフト(6.9%)

②アップル(6.2%)

③エヌビディア(6.1%)

④アマゾン(3.7%)

⑤メタ(6.6%)

⑥アルファベットA(2.3%)

⑦アルファベットC(1.9%)

⑧バークシャー(1.7%)

⑨イーライリー(1.5%)

⑩ブロードコム(1.3%)・・・・・(2024年5月)

となっていて、約40%がトップの10銘柄で占められています。


オルカンとS&P500を比べると、トップ10を構成している銘柄はほとんど同じで、構成比率に違いがあります


米国企業にのみ投資をしたいと思う人は、S&P500 指数に連動する投資信託を選んだほうが良いでしょう。


銘柄としては、三菱UFJアセット「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」やSBI「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」など多数あります。


3)ナスダックとかダウとかは何?


ついでに米国株価指数であるナスダックやダウとは何かについて簡単に説明しておきます。

ナスダック(NASDAQ)とは、米国の株式市場のひとつです。


ハイテク企業やIT企業が多く上場していて、その約3,000銘柄の時価総額加重平均を指数化したものがナスダック総合指数です。

そして時価総額の大きい上位約100社だけを指数化したものがナスダック100と言っています。


ダウ(NYダウ)は、ニューヨーク証券取引所に上場している代表的な30社を米国ダウ・ジョーンズ社が選んで算出した平均株価です。


正式名称は「ダウ工業株30種平均」といいます。

IT企業だけでなく、運送業や娯楽業など幅広い分野の企業が入っています。


4)長期投資


株式に広く分散投資するという意味では、オルカンやS&P500のインデックスファンドを購入することで良いと思います。


ただし、投資信託の基準価格は市場営業日のほぼ毎日変動していて、特に世界的な経済不況などに見舞われたときには大きく下落します。

このような時に慌てて売却すると損失が発生します。


しかし、じっと耐えて持ち続けるとやがて大きな利益となる場合が多いです。例えば、S&P500の長期チャートを見るとそれが良く分かります。


リーマンショックやコロナショックでは指数が大きく下落していますが、数年後には以前を上回って右肩上がりに上昇しています。

今日(2024年7月9日)のS&P500指数は5,572.85ですが、29年前の1995年7月の指数は557.37でした。


つまり、S&P500インデックスファンドの投資効果はこの間に約10倍となったわけです。

(出典:投資の森 S&P500長期チャート に筆者記入)

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